木地に漆を塗り重ねて仕上げる伝統工芸品。輪島塗・会津塗・越前漆器・琉球漆器など、産地ごとに異なる技法と意匠が発達しました。日本の漆器は世界的に「Japan」と呼ばれるほど高く評価されています。
Japanese lacquerware, known internationally as "Japan," represents one of the country's most refined craft traditions. Built up through layers of urushi lacquer over wooden forms, pieces from Wajima, Aizu, Echizen and other regions each carry a distinct regional identity.
北海道日高地方・平取町二風谷のアイヌ民族に代々伝わる木彫りの盆(イタ)工芸品。沙流川流域では百年以上前から受け継がれてきた技であり、19世紀半ばには盆が贈り物として献上された記録も
福島県会津地方で生産される漆器で、室町時代に領主が漆の木の栽培を奨励したのが起源とされる。安土桃山時代に近江の武将が会津を支配した際に近江の漆器職人を招き、一気に産業化が進んだ。そ
山口県山口市で生産される漆器で、室町時代に大内氏が朝鮮・明との貿易を推進する中、重要な輸出品として奨励したのが始まりとされる。貿易が途絶えた後も江戸時代以降に技術は引き継がれ、朱と
神奈川県小田原市で生産される漆器。室町時代中期、箱根山系の豊富な木材を使った挽物の器に漆を塗ったのが始まりとされる。その後、北条氏が漆器職人を城下に招き彩漆塗(いろうるしぬり)の技
石川県加賀市山中温泉地区で生産される漆器。16世紀後半、良い材料を求めて移住した職人集団が始めたろくろ挽きがその起源で、木地技術の卓越した産地として発展した。江戸時代中期以降は温泉
秋田県湯沢市川連地区で生産される漆器。鎌倉時代にこの地方を支配した領主の弟が家臣に武具への漆塗りを内職として命じたのが始まりとされる。本格的な椀作りは江戸時代中期から発展し、後期に
栃木県日光市で生産される木彫り漆器で、日光東照宮の建造(17世紀初頭)に全国から集まった彫刻職人が日光に定着し、参拝客へのみやげ物として木製品に彫刻を施したことが起源とされる。「ひ
長野県塩尻市楢川地区を中心に生産される漆器で、17世紀初頭に始まった。豊富なヒノキの木地作りが盛んな土地柄で、尾張徳川藩の庇護を受け、中山道を通る旅人の土産物として広まった。明治初
新潟県村上市で生産される木彫り漆器。15世紀初め、京都の漆器職人が中国の堆朱を真似て木彫りの上に漆を塗る技法を始め、村上地方の寺院建立の際にその技術が伝えられたのが起源とされる。江
和歌山県旧根来地方(現岩出市周辺)に起源を持つ漆器。根来寺の僧侶が日常什器として作り始めたとされ、黒漆を下地に朱漆を重ね塗りする二層塗りが特徴。使い込むほど朱漆が摩耗して下の黒漆が
青森県弘前市を中心に生産される漆器。1670年頃、津軽藩四代藩主・津軽信政の時代に始まったとされる。最大の特徴は「変わり塗り」で、唐塗(からぬり)・七々子塗(ななこぬり)・錦塗(に
岩手県二戸市浄法寺町で生産される漆器。地名の由来は中世に北部を支配した浄法寺一族で、言い伝えでは奈良時代に行基がこの地に天台寺を建てた際、中央の僧侶が漆器作りの技術を持ち込んだとさ
沖縄県で生産される漆器で、14世紀に始まった中国への貢物貿易とともに発達したとされる。17世紀初頭には首里王府に漆器の製作所「貝摺奉行所」が設置され、技術・芸術ともに高水準な工芸品
岩手県平泉町で生産される漆器。平安時代末期の奥州藤原氏・三代藤原秀衡が、平泉の黄金文化の一環として漆器を制作させたのが起源とされる。金箔を豊富に使った菱形文様(秀衡文)と鮮やかな朱
和歌山県海南市黒江地区で生産される漆器。室町〜戦国時代に近江の木地師集団がこの地に移り住み、豊富な紀州ヒノキを素材に木地作りを始めたのが起源とされる。江戸時代には「渋地椀(しぶじわ
福井県小浜市で生産される漆器。江戸時代初期、小浜藩の漆職人が中国の漆器技法をヒントに海底の景色を図案化し、菊塵塗(きくじんぬり)を生み出したのが起源。17世紀中頃には卵の殻・金銀箔
福井県鯖江市河和田地区を中心に生産される漆器で、起源は6世紀に遡る。当時の天皇に塗り替えを命じられた職人が黒塗りの食器を献上し、その艶の見事さに深く感銘されたことが始まりと伝えられ
石川県輪島市で生産される漆器。室町時代から続く伝統を持ち、「地の粉(じのこ)」と呼ばれる輪島特産の珪藻土を下地に混ぜることで卓越した堅牢性を実現。「百回塗り」とも称される丁寧な塗り
石川県輪島市で発達した漆器の加飾技法。漆が固まった器の表面を鋭利な刀で彫り、彫った溝に金粉・金箔を埋め込む技法。微細な線描きによる繊細な文様表現が可能で、輪島塗の代表的な加飾技法と
石川県金沢市で生産される漆器。江戸時代初期、加賀藩主が桃山文化を代表する「高台寺蒔絵」の名工・五十嵐道甫を京都から招いたことが起源とされ、「加賀蒔絵」の伝統が築かれた。金・銀粉・螺
神奈川県鎌倉市で生産される彫刻漆器。鎌倉時代に禅宗の伝来とともに輸入された堆朱・堆黒などの彫漆品に影響を受け、仏師や宮大工が木の器に彫刻を施して漆を塗り重ねたのが起源。最初は禅宗寺
岐阜県高山市で生産される漆器。江戸時代初め、高山城下の大工棟梁が打ち割ったサワラの木の美しい木目を発見し、その枇目(へぎめ)を活かした盆を塗り上げたのが起源とされる。色調が茶器の名
香川県高松市を中心に生産される漆器。江戸時代後期、玉楮象谷(たまかじぞうこく)がタイや中国から伝わる「蒟醤(きんま)」「存清(ぞんせい)」などの技法を研究し、日本古来の技法と融合し
富山県高岡市で生産される漆器で、江戸時代初期に加賀藩主・前田利長が高岡城を築いた際、武具や日用品の生産を命じたことに始まる。その後、中国から堆朱・堆黒の技法が伝えられ、彫刻塗・錆絵